OpenCRMの最大の特徴の一つは画面を自社向けに作り替えることができることにあります。
パッケージベースのシステムの場合、制約も多く自社向けにフィットさせるためにカスタマイズが必要だったり、または、対応できないため諦める部分が出てくるケースがあります。その辺の課題を解消できるのがOpenCRMです。
今回は入力負荷を減らし分析を容易にする画面の作り方を説明していきたいと思います。
(定義リストの操作マニュアルはこちら)
定義リスト(プルダウンリスト)を活用する
OpenCRMで追加できるフィールドの種類にはテキスト、整数、通貨、日付など全部で18種類あります。その中の定義リストを使うことで実現できます。
定義リストとは、プルダウンから該当する項目を選択してデータ入力を行うフィールドになります。
定義リストを使うメリットは以下になります。
(1)選択式なのでキーボードを使わずに入力できる
SFAシステムは営業担当者が外出先でスマホなどから入力することも想定しなければなりません。文字を入力するのではなく選択式で選ぶだけの入力項目することで簡単に素早く入力することができるようになります。
(2)レポート作成時の集計単位になる
フリーで入力できるテキスト項目の場合、運用の中で入力値を定型化していても入力ミスなどで表記のゆれが発生してしまいます。そうするとその値を使ったレポートの集計を正しく行うことができません。入力データが定型化できるフィールドは定義リストのフィールドとして設定することで簡単に集計単位としてレポートなどで利用できるようになります。
(3)ワークフローの条件にし易い
OpenCRMの特徴の一つ、ワークフロー機能も定義リストを使うことで使いやすくなります。定義リストの値が、[~から変更されたら]とか[~に変更した]とか[=~]などの条件設定を使ってワークフローを処理できるようになります。例えば、[ステータス]が[承認依頼]に[変更されたら]、[上長にメールを送信する]などのワークフローを作成できるようになります。
このように定義リストを上手に使いこなせば、入力負荷を減らし分析を容易にする画面を作成することができます。
一歩進んだ定義リストの使い方
定義リストの一歩進んだ使い方として、[定義リスト依存関係]があります。これは二つの定義リスト項目を関連付けさせて入力データを制御する方法です。
上の画面は、商談モジュールの中の[営業ステージ]という定義リスト項目と[プロセス]という定義リスト項目を関連付けしている設定画面になります。
[営業ステージ]で[E:ニーズあり]を選択すると[プロセス]の項目では選択できる内容が絞られて[概要説明]と[ヒアリング]だけが表示されるようになります。
商品分類の設定などで使われることが多いです。大分類の項目である分類を選択すると、その内容に沿った中分類だけが表示されて、中分類のある分類を選択すると、同様に選択した中分類の項目にあった小分類が選択できるようになる、といった形です。
定義リストを活用することで様々な面で効率の良いシステム作りが可能になります。ぜひ、活用してみてください。
以上、OpenCRMの画面作りに関してご説明させていただきました。