今回はオリンピック開会式の日に見舞われたトラブルがCRMシステムの有用性を説明するのに非常に良い事例となったのでその話をご紹介したいと思います。

事件の状況

1.事件当日

そうなんです。オリンピック開会式の当日の午後3時ごろ、突如我が家のテレビが映らなくなりました。エラーメッセージによると受信電波が弱いとのことです。

とりあえず電源のON/OFF、アンテナの抜き差しをやってみましたが改善しませんでした。

ひょっとするとテレビ側の問題ではないかも?娘の部屋のテレビをチェックすると案の定、同じ現象でした。

ということは、マンションの共用部から個宅へのアンテナの引き込み部に異常がありそうです。

当マンション、某最大手のケーブルTV会社からアンテナが引き込まれているため、コールセンターに電話をしてみました。

こちらで切り分けた状況を説明し共有部から個宅までの部分に問題がありそうなので至急対応をしていただけないかとお願いしたところ、マンションまでは電波に異常がない、保守員を向かわせることはできるがマンション設備側の問題であれば修理できないとのこと。その上、保守員の派遣は翌日になり、訪問できる時間もわからないとのことです。朝の9時から夜の9時ぐらいまでの間には訪問するとのことです。

何?とすると、明日は一日中外出もできないということか?

いやいやトラブルなんで何とかプライオリティを上げて対応していただけませんか?とお願いしてもオペレーターの反応は冷たい・義務的な対応だけでした。。。。

この時点ではまだマンション側の設備問題の可能性もあり、これ以上強くも言えないため我慢せざるを得ない状況でした。

電話を切った後、今度はマンションの管理会社の緊急コールセンターに電話し事情を話しところ、なんと隣の部屋からも同様の電話があったことがわかりました。

これで確定です。

向かい合った二部屋で分電盤が共用されており、テレビのアンテナの分岐機も設置されています。

二部屋以外からは連絡がないということはこの分岐器(後にブースターであることが判明)が異常だと思われます。

このことがわかった時にはケーブルTV会社のコールセンターのサポート時間は終了していました、、、、

そんなこんなでオリンピックの開会式は見れないという結果に。。。。。

2.事件翌日

朝9時のコールセンターのオープンに合わせて電話をしました。
昨日の1回目の電話以降に判明した同じマンションの複数の部屋で同じ現象で見れないことを説明し再度至急の対応をお願いしたところ、回答は昨日と同じ、、、

責任者を出して欲しい旨をお願いしたところ、責任者・担当者の出社が10時ごろになるとのことです。これ以上は埒がいかないので折り返しの電話を待つことに。

昨日よりましだったのはオペレーターの方の対応が義務的な感じではなく寄り添った感があったことです。

それから30分後、部屋の呼び鈴が。
なんと保守員の方がいらっしゃいました。

推測ですが朝のオペレーターの方が緊急性が高いということで調整をしてくれたのかな。。。

原因はケーブルTV会社が設置しているブースターの故障が原因でした。
機械の交換で早々に修理は完了し、9時45分ごろには我が家のテレビは復活を遂げました。

今回の一件で感じたこと

その1

その後判明したことなんですが、どうやら隣の家の方も発生当日にコールセンターに電話をされていたようです。

ということは同じような時間帯に同じマンションの続きの部屋で同じ事象でテレビが見れないという入電をもらっていることになります。

二人目(おそらく私)の入電時に、関連した入電情報が表示されるようなシステムだったらオペレーターもその時点で設備故障だと気付いたと思います。

二件の入電の相関性をチェックできるシステムだったら、機器故障の可能性が高いと判断でき保守員の手配を行い開会式までには修理が間に合ったかもしれません。オリンピックの開会式を生で視聴できない日本国民を二世帯も出さずに済んだのに。。。。

この会社が使っているCRMシステムが顧客と関連する属性情報や契約情報、お問合せ情報が統合的に管理できるシステムだったら今回のようなことにはならなかったように思います。

CRMシステムによって顧客のデータを統合管理することで、顧客満足度の高いサービスを提供できることの一例が今回の一件から理解できるのではないでしょうか。

その2

今回の事件は、システムというハードウェア面も重要なんですが、人というソフトウェア面はもっと重要であることを改めて認識させてくれる一件ともなりました。

最初のオペレーターには困った人を助けて上げようとする気持ちが全く感じられませんでした。冷たく事務的な応対、声のトーン、話をしてる内にこちらも少しイライラしてきましたから。。。

いずれにしろこういった質の対応はヘルプデスクや障害窓口のオペレーターとしては致命的だと思います。

逆に二回目のオペレーターには自分ができる範囲でなんとか助けようという気持ちが感じられる応対でした。

顧客満足度を高めるためにはハードウェア面(システムなど)とソフトウェア面(人、運用など)両方の適切な構築が必要なんだと感じた次第です。

無駄話が多く読みづらい投稿となりましたが気づきの参考にしていただければ幸いです。