IT系コンサルタントやベテラン層のSEとなると、同業他社さんを複数経験していることがあり、そういう人間はお客様先で重宝されます。

実際のコンサルティング現場、あるいは開発プロジェクトの現場でお客様からよく聞かれるフレーズとして、「(競合)他社さんはどうなの?」というのがあります。

そのココロは、他社さんの業務ノウハウを学びたいということが一番なのですが、横並び意識も多分に働いているようです。歴史の古い業界ほど最大手企業のレベルを超えない不文律という不思議とも言える自主規制をきかせる企業の少なくない事実がありました。

有名なところでは、携帯電話業界なんかそうです。auやj-phone/vodafone(現ソフトバンク)が斬新なサービス企画を出しても郵政省(現総務省)が認可を出さずにドコモから申請が出るまでウダウダと待ち続けるため、そのうち新企画を出してもムダだとあきらめてしまいできた慣習とか、保険業界についても生保・損保とも社内システム開発において最大手企業のそれを超えない仕様づくりといった自主規制がかつては働いていたように記憶しています。(さすがに今はないと信じたいですが)

製造業のお客様に提案するときも同様で、しきりに同業他社の動きを気にされます。
聞かれるので知っていることを説明すると、じゃうちもその方向で行こうかと妙に安心されるというオチになることが何度もありました。

他社なんか気にしなくてもいいのに何を恐れているのか、と毎回思ってきた私は業界慣習の(少)ない業界にいるからなのかなと思います。

外資系はそんなこと関係なく斬新な攻めをされて国内各社は何を思うのかなと。